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十四世名人 木村義雄
食事とおやつについて
その他
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609 名無し名人 (ガラプー KKe5-gemm)[sage]:2016/12/15(木) 10:33:30.82 ID:oguSeHX8K
例えば囲碁界で食事ネタが話題にならないのに将棋界で話題になるのは、「伝統だから」としか言いようがない
将棋世界の創刊号にも「スヰカも辞せず」という金八段の食事ネタがある程だし
第1期名人決定特別リーグの観戦記で食事の記述があったり、花田八段の南禅寺の自戦記でさえも食事の言及があったりする
だから名人戦(順位戦)の歴史はそのまま食事ネタの歴史でもある
当時の黄金カード木村花田戦で、食事は主催者持ちで木村八段が鰻頼んでるのに花田八段が林檎しか取らず
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倉島君は天丼を掻込みながら「花田さんのように胃腸の弱い人は気の毒だな」といった。
--- 昭和11年8月5,6日 第1期名人決定特別リーグ 木村八段vs花田八段 観戦記者は菊地寛
という描写は、木村・花田・倉島3氏のそれぞれの雰囲気がよく伝わるけだし名文
(典拠:食事・おやつ総合スレ 観戦記者からハンバーグ強奪71個目 [無断転載禁止]©2ch.netの609)
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木村十四世名人の鰻重
昨日は加藤一二三九段の鰻重の話だったが、
今日は木村義雄十四世名人の鰻重の食べ方の話。
将棋ペンクラブ会報2003年秋号、河口俊彦七段の将棋ペンクラブ大賞
(大山康晴の晩節)受賞のことば「天才の将棋的言語」より抜粋。
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生前の芹沢博文は、いたく木村義雄名人を尊敬していて、
いろいろなゴシップを聞かせてくれた。お得意にしていたのはこんな話だ。
「木村名人は昼飯のとき、赤坂の料亭で極上のうな重の出前をとる。
それが運ばれると、ふたを取って茶をかけ、またふたをする。
しばらく置いてふたを取り、うなぎを取り去る。
そして香の物をおかずに、サラサラとかっこむ。
うなぎをもったいないなんてケチッちゃいけない。
ポイと捨てるところが、どうだ、しゃれてるだろ」
この話ははじめて書く。出し惜しみしていたわけではない。
あまりにくだらないと思って書かなかったのだ。
芹沢は、「木村義雄論」を書くと言っていたがはたせなかったが、
もし書き上げたとしても、さっきの話は書かなかっただろう。
しかし、芹沢も私も、ああいった話が好きなのである。
木村義雄という人間の一面があらわれていると思う。
(以下略)
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ひつまぶしの鰻抜きのような食べ方だ。
それにしても、くだらない話とは思わないが、
私には一生かかっても真似ができないことだと思う。
ハムカツサンドのハムカツ抜きならば、別の美味しさが味わえそう
で試してみてもいいかなと思うが、カツ丼のカツ抜き、
ハンバーガーのハンバーグ抜きあたりからは試そうという気も起きなくなる。
木村十四世名人の鰻重の食べ方は、江戸っ子の粋の究極の表現なのか、
木村十四世名人のある種の屈折の部分なのか、盤外戦術なのか。
興味深いところではある。
(出典:木村十四世名人の鰻重 [将棋ペンクラブログ])(適宜改行を施した)
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