倉島竹二郎関連 --- 将棋童子の最後 大野さんは小柄だったが、少年時代は意外の大食らいで、木見翁のところに入門の日(数えで十四歳だったが)木見夫人のふさ子さんから小さいと云われたのが癪にさわり、「キツネうどん」を五杯平らげて木見夫人を魂消させたそうである。 当時木見翁は七段だったが、将棋の先生だけではやってゆけず、副業にうどん屋を開業していたので、内弟子の大野さんは将棋の勉強をするよりもうどんの出前持ちで駆け回る方が多かったという。 後年、大野さんは酒豪になり、食の方はそれほどでなくなったが、初二段時代に最も好物だったのはサツマ芋で、貰った金(かね)の殆どを焼芋屋に入れあげ、一日に四キロぐらいの焼芋は平気で平らげたそうだ。そして、木見夫人から 「そんなにおサツをたべたら、おナラが出て体中が黄ろく臭そうならへんか」と、よくからかわれたものである。 が、少年だけにそうしたことも愛嬌にになって、贔屓客から大理石に刻まれた「イモ源」という判を贈られ、愛称の「ゲン坊」が「イモ源」で通った一時期もあった。 サツマ芋と云えば、高段者になってからのことだが、東京の市電の中から旨そうな焼芋屋のあるのを見つけ、場所を覚えておこうと窓から首を出して一心に眺めているうちに全財産の百何十園かを入れた虎の子の皮財布を抜き取られた。 ---将棋世界昭和55年8月号 --- 金名誉九段の大往生 ある対局のとき、金先生は例によって長考にふけったが、そのうちひどく腹が減ってきたので「握り飯に塩をタンマリかけて持ってきてほしい」と注文した。 女中は早速ホヤホヤの握り飯を皿に山盛りにして持ってきたが、その途端、妙に酸っぱいにおいが部屋中にひろがり、居合わせた連中が変な顔をしたが、金先生はそれに気付かず、考えながら片手を伸ばして握り飯を取り、山盛りのを夢中で残さず平らげてしまった。 が、やっと長考が終って次の手を指した途端、それが酢をたっぷりかけた握り飯であったことに気がついた。 なんとそれは女中の早合点で、金先生が秋田のお国訛でシオをたんまりと云ったのを、スをたんまりと聞き間違えたのであった。 それが分って一同腹を抱えたが、長考中は酢であることに気付かぬほどに読みに没頭していたので、如何にも金先生らしい逸話である。 ---将棋世界昭和55年10月号 --- 勝負を見つめて五十年 これも私が駒込の自宅病気の静養に努めている時のことだが、ある日、附近を散歩していると、道でパッタリ宮松関三郎八段(当時七段)に出会った。 宮松さんは私の青白い顔や憔悴ぶりから栄養失調からきた病気と察したらしく、根津宮永町の家に連れて行くと、奥さんに命じてギンメシ(当時白米のことをそう呼んで貴重がった)を沢山たかせ、大きな握り飯を大皿一パイに盛って、森の石松の文句じゃないが「食いねえ、食いねえ」と勧めてくれた。 ギンメシを何カ月も食っていなかった私は夢見心地でたらふく御馳走になったが、帰りしなに宮松さんは「長年将棋をやっているお蔭で、私のところには米の手に入るルートがあるから、腹がへったらいつでも食いにきて下さいよ。将棋仲間をこういう時に助け合わなくちゃ」と親切に云うと、「これは少しですが奥さんのお土産に―」と、白米を何升か風呂敷に包んで手渡してくれた。 私は今でも握り飯を食うごとに、そのときの握り飯の白さとうまさと、そして宮松さんの親切が身にしみて思い出されてならないのだ。 私は病気中、名匠花田長太郎九段(当時八段)にも随分親切にしてもらった。 私が新聞社をやめてからも花田さんの友情は少しも変らず、私が栄養失調から胸を悪くして自宅で静養していることを知って、精をつけさせようと、東京中でただ一軒ビフテキを食わせる店だという洋食屋に連れていって、大きなビフテキを注文してくれた。 また「私も家の者もパンが好きだし手に入るので、配給米なら差上げてよい」という伝言で、尾山台駅の近くにあった花田邸に出かけると、配給米のほとんどをタダで譲ってくれたばかりでなく、当時まったく珍しかったトーストに貴重なバターをたっぷりつけて御馳走してくれたりした。 私は宮松さんや花田さんの厚意を生涯忘れないであろう ---将棋世界昭和56年1月号 ※戦時中のひとこま --- 倉島竹二郎さんを偲ぶ(井口昭夫) もう一つ忘れられないのは大食だった。 大山名人はよく面白がって、宿の人に「倉島さんにだけは二人前を一人前のように見せて運んであげなさい。機嫌がいいから」と注文していた。 糖尿病だったが、食べるものはしっかり食べ、あと一カ月余りで満八十四歳という長寿を全うしたのは、おうらやましいという他ない。 倉島さんの思い出。(大山十五世名人) もう一つ、倉島さんといえば、大食漢ということがあって、これにも思い出があるんですよ。 王将戦で松田さん(松田茂役九段)と対局したときかな?奈良の飛鳥というところでの対局だったんだけれども、旅館で飛鳥鍋(牛乳と若鶏を主体にしたもの)というのがでて、これが一つの鍋で5人前あって、倉島さんと私が座った席には誰もこないんだよね、そのはずで、2人でペロッと食べちゃった後におかわりをして、それもすぐにたいらげて、2人でもう一回おかわりしようか、なんて話してたぐらいだから、さすがにそれはやめたけれど、そんな席じゃ誰もこないよ(笑)。健啖家だったね。 ---将棋世界昭和61年12月号  有吉道夫関連 --- 関西本部の昼食時、内藤が「小さめのステーキ」と注文すれば、有吉は「すうどん」だ。米長棋王にいわせると「負けた時は、二キロはやせるよ」という強烈な頭脳ゲームの際中、関東でいう"かけうどん"でよいのか? 有吉はケロッとしていう。 「私の後援者のお医者さんが、思考中には胃袋に重い物を入れてはいけない。できるだけ軽いものを―、と教えてくれましたので。」 それをやり通すのが有吉らしい。だが一方の内藤も大勝負の朝「わしゃ、朝めしはパスや。対局室にトマトジュースを一杯置いといてや」と安い注文をすることがある。これをまた二人の共通点と見てはおかしいか。 片方が我慢して粗食に耐えているのだし、もう一方は二日酔いかで、どうしても固形物がノドを通らないのだから―。 ---将棋世界昭和56年7月号 --- 対局へ行く夫のために一日も欠かさず弁当を作った。中にメモ書きの手紙を入れた。 「道夫さんへ」「パパへ」「愛するあなたへ」「道夫君へ」などと書き、メッセージを入れた。 ---将棋世界昭和61年11月号 谷川浩司関連 --- 今度初めて知ったことだが、谷川はエビとカニがダメという。だから天ぷら定食は食わない。二日目の昼食にこちらは軽食メニュー二つを用意した。芝エビのカレーとピラフ。 谷川がエビを嫌いと知る前のメニューだから仕方がない。大半が"芝エビ組"だったが谷川はピラフにした。ところが、階下のレストランで出てきたピラフには、エビがどっさり入ってる。 あとから考えればピラフにエビはつきものだったかもしれない。そのピラフを、谷川は一つ一つエビを除けながら食べている。「他のもの注文しましょう」と言ってもいやいいですといいながら、エビを残してピラフを食べた。 不満足なピラフだっただろうが、午後の谷川はなお攻め続けた。 ---将棋マガジン昭和58年6月号 毎日新聞加古記者の観戦記 --- スキキライ なんといっても肉料理。ステーキは毎日でもあきない。行きつけの店、神戸市内「A1」。 ダメなのはエビ・カニ(10年ほど前にあたった経験があるので)。 ウドン、ソバも好きだが、テンプラはたいていエビクンが入っているのでめったに食べない。野菜テンプラだけだと迫力ないし……。 ---名人一直線―谷川浩司将棋名人誕生までの告白的85日より 加藤一二三関連 --- 目方で勝負 加藤新十段 この日(引用注・第19期十段戦第3局)の昼食は、加藤はいつもどおりのウナ丼、中原は天ぷらそば。 普通対局中は、あまり腹いっぱいにすると思考力がにぶるといって軽い食事にするのだが、加藤の場合は、いつもウナ丼のワンパターン。 そしてその日の夕食もウナ重。ミスターウナ丼のアダ名をたてまるられているが、八十キロを越す体躯だからご本人はウナ丼の一つや二つは軽いと思っているのだろう。 三時になると"チョコレートを五枚"と注文する。重ねて"明治のをネ"と。 二百円がとこの大がくると、バリバリと一枚目は"アッ"という間に腹の中、更に二枚目も、そして三枚目になるとゆっくりと口の中でモグモグ。 ---将棋世界昭和57年2月号 --- 加藤さんとは切っても切れない印象深いものにチョコレートがある。夕食後、いつも対局室で板チョコをバリバリほお張っていた。それも二枚三枚と―。 「あれは栄養をつけるためなんです」といつか聞いた。 「テンダーロインステーキにコンソメスープ、サラダ、パンにフルーツ、それにホットミルクとトマトジュース二杯ずつ」を昼と夕方に注文するのにも驚かされた。 ---将棋マガジン昭和59年12月号 ※第25期王位戦でのテンダーロインステーキのフルコースは、昼食だけでなく夕食でも採用された模様 米長邦雄関連 --- 最近、対局者は対局中に将棋会館から外に出てはいけないという規定ができた。そこで食事も出前を取るか、もしくは会館のレストランの物を食べなくてはならない。 私は常々この様な細かい規則で棋士という物を縛るのは極めて宜しくないと考えている それで対局中でも相手の了解を得て外に食べに行く事もある。この日もそうしようと思い、武者野君に「今日は陽気もいいし、外に食べに行ってもいいか」と聞いたところ「規定でいけない事になっております」という答えが返ってきた。 これには温厚な私も少しばかりカチンときた。この事について断られてのは初めてであり、またその初めての相手が自分よりはるかな後輩の男とあってはなおさらである。 (中略) 怒りのおさまらない私はノータイムでこの銀を取り、わざと△8八角不成と叩き付けるように取ってやった。 ---将棋世界昭和59年3月号 さわやか流特選自戦譜、対武者野四段戦より --- 当初、宿泊予定のなかった米長は、記者の不手際から朝食をとり損ねた。小考して「あんパンとジュース」を米長は注文 しばらくして現れた森安、あんパンの話を聞いてさっそく便乗。というのも、朝食に出たトーストが分厚すぎて食欲をそそらなかったらしい。 「どうして東京のトーストはあんなに厚いんですかね。あれ、かえって食べづらいと思うけど…」と納得のいかない様子。 (中略) 九時三十分、両対局者のもとへ「あんパン」が届く。ご丁寧につぶあん、こしあんの二種類が並んでいる。それをパクつきながら米長、「森安先生はいいこどずくめだね」。 もちろん名人戦のこと。森安は思い出したように「そうだ、きょうは封じ手の練習をしますか。何せ二日制の将棋はまだ指したことがないですからね」。 すぐそのあとで「米長あんのおかげで名人挑戦者になれました」と持ち上げた。まだ午前中とはいえ、タイトル戦の最中に両対局者があんパンを食べながら談笑するシーンなど、そうめったに見られるものではない。 これも米長―森安戦ならではの光景である。 ---将棋世界昭和59年5月号 第9期棋王戦第四局(東京・将棋会館)での様子 -- 3時頃、特別対局室をのぞくと、中原は席をはずし、米長は盤の前でおやつのメロンを食べていた。米長がメロンを食べ終わった頃、中原が席に戻りメロンを食べ始める。メロンを食べ終えた中原はつづけざまに今度はバナナの皮をむきにかかる。 「ホウ、驚いたね。よく食べるもんだ」 と笑った米長、仕方ないとばかりに自分もバナナに手を伸ばし皮をむき、ムシャムシャと食べ始める。顔を見合わせて笑う二人。米長が誰にともなくつぶやく。 「将棋指しっておもしろいもんだろう?」 おやつも勝負のうちなのか。バナナを食べながらも、二人の視線は盤上から離れない。米長先生、おもしろいは通り越しているような気がするのですが? --将棋世界昭和61年8月号 第27期王位戦挑戦者決定戦 6.24での様子。米長の勝利 山田道美関連 --- 「山田九段はね、大のコーヒー党で自分で豆をひいていれるんです。私もご馳走になったことがあるんだけど、カップの底の方に少ししか入ってなくて、これがニガいニガい。 おまけに熱くてのめない。で、そばにあった水をドバッと入れてちょうどいい飲み加減になったんで『うまい!』っていったら、先生はそれからもう二度と入れてくれなくなりました。 ---将棋世界昭和55年12月号 あとがきでの沼四段の話 高橋道雄関連 --- 立会人の高柳敏夫八段が前夜祭の席で、変な句をひねった。 ―谷川や カニとエビとのはさみ討ち ―高橋や イカとタコとのはさみ討ち いまフィーバーしている"TT"が苦手としている食べ物だ。 ---将棋マガジン昭和58年10月号 第24期王位戦第二局前夜祭でのひとこま --- 福本 食事なんかどうだった? 能智 自分で注文してちゃんと食べてたよ(笑)。 加古 じゃあ、設営には手間がかからないんだ。 能智 ところがかかる。嫌いなものが多すぎるんだ(笑)。イカタコダメ、それに松茸がわんさと出ても全然食わない。 加古 谷川君はカニとエビがダメだったな(笑)。 福本 松茸がダメなんておかしいじゃないか。だって八百屋の息子だろ(笑)。 能智 「実は野菜も嫌いなんです」って言うんだもの(笑)。サラダは残すし、グレープフルーツのジュースを出すと「すっぱい」って飲まないしね(笑)。ちょっと変ってるよ。 ---将棋マガジン昭和58年12月号 高橋新王位を受けての座談会 --- 東京新聞に"あの人この人"という欄があるが、そこに高橋新王位の記事が載った。 若い王位は食べ物に好き嫌いがある、という内客で、イカとエビが嫌い、野菜も嫌いなどと書いてある。 (中略) 「好き嫌いが多いかもしれませんけど、それほどでもないんですよ」と高橋王位は続ける。 ただし子供の頃は確かに偏食がすごく、ご飯がまず食べられなかったという。 ---将棋世界昭和58年12月号  青野照市関連 --- 関東のホープ・青野照市七段は、焼津の魚問屋の子息のせいか、鶏肉には弱い。十年前だったか、王位戦の記録係として「羽沢ガーデン」に来た時だった。 "キジ弁当"がでてきた。「どうしても食べられません」と"青い顔"をしている青野に大山がきびしくいったものだ。 「なんでも食べられるようにならなくちゃあ、大成しないよ」としかられ、閉口していたのを思い出す。 でも、青野はこっそりと私にいった。「みんながネコの肉を食べられないのと同じなんです」 ---将棋世界昭和56年12月号 林葉直子関連 --- 好きな食べ物は? 林葉 ラーメンと焼き肉です。しいたけは大嫌い! ---将棋世界昭和59年4月号 森けい二関連 --- 森けい二八段のミネラル・ウォーター好きなあまりにも有名。対局の日など、4合ビンを2本ぶらさげて会館に入ってきます。 「対局日は4本ぐらい飲むかな。それ以外は一日3本だね」 ごはんを炊くのもミネラル、料理を作るのもミネラルと、それは徹底しているのです。 「水道の水はお風呂と洗濯ぐらい。大体一カ月二万円ミネラル代にかかるね」 ---昭和57年5月号 真部一男関連 --- 真部さんはキュウリの漬け物が好物だそうですね。丹精こめた、ぬかみそのキュウリの漬け物は格別です。 ---将棋マガジン昭和58年5月号 森安秀光関連 --- Q食べ物 A好き嫌いなくなんでも食べます。以前は辛いものがダメで甘党だったんですが、この頃は辛いものも食べられるようになったんです。お酒も関係しているのかもしれません。 ---将棋世界昭和57年4月号 対局日誌関連 --- 2月18日 寒そうな風が吹いている。にもかかわらず、板谷や伊達は外へ出るという。で渋ったが、結局いっしょにうどんやに出かけた。 東京もそうだが、なぜ棋士は会館の食堂で食事をとらないのか?百米も歩いてうどん屋に着くと、対局者会員がそろっていた。 夕食には胃にもたれないうどんぐらいが適当なのだ。並みの人には。 よく知られている加藤名人の食欲は異常で、だから相手は驚きおそれいるわけ。 ---将棋マガジン昭和58年5月号  ※河口(対大原順位戦)・板谷(対森安秀王座戦)・伊達(対若松順位戦)全員対局者。関西将棋会館のため、うどん屋はやまがそばだと思われる --- 昼休みは、12時10分から1時まで。なぜ12時からでなく、10分すぎなのかは判らない。連盟流のへ理屈があるのだろう。 以前は思い思いに外へ出て食事をしたが、今期から、外出まかりならぬ、というお達しがあって、地下の食堂で出前を取るようになった。 戦っている相手といっしょの食事は気づまりなものである。 --- 将棋マガジン昭和59年2月号 ※河口は米長の武者野戦自戦記の件では米長を全面的に擁護している --- 間宮先生の対局を覗きにいくと額にエジソンバンド(といっても知らない人が多いだろうが、金具で額を冷やすハチマキ)をはめていた。 間宮先生にとってはそれは悟空のそれを同じで、なくては落ち着いて将棋が指せないにちがいない。 二年後のこと。そのエジソンバンドが壊れて困っていたが、手はあるもので絵具の水差しを二個並べたものを開発した。 はじめは水差しの中身は本当の水だったが、お酒を入れるようになり、夕刻に温めになったところで呑むといった案配であった。 ---将棋マガジン昭和58年10月号 「思い出の棋士たち」清水孝晏 ※間宮純一六段については「エジソンバンドに酒を入れて飲む」とよく書かれているが、エジソンバンドは空冷式であって、水を入れる事はできずこれは誤り。清水氏の追憶が正しいものと思われる。 棋士の楽しみ―(食い物) 将棋の強い人ほど健啖家 能智映 http://imgur.com/ZZ0YNJW.jpg http://imgur.com/ox1CPoH.jpg ---将棋世界昭和56年2月号  棋士の楽しみ―(飲む) http://i.imgur.com/aPhcr7v.jpg http://i.imgur.com/JJdYzUI.jpg http://i.imgur.com/lbTLFVA.jpg http://i.imgur.com/HJph8yU.jpg --将棋世界より --- 女流将棋名鑑 中井広恵女流名人・女流王位 メロン 清水市代女流王将 お雑炊 林葉直子五段 カレー、納豆 蛸島彰子五段 和食 山下カズ子五段 特になし 関根紀代子四段 何でも好き 谷川治恵三段 オニオンスープ、コーヒーフロート 長沢千和子三段 果物、ラーメン・そば 森安多恵子三段 果物ならご飯の代わりにでも 多田佳子三段 寿司、うなぎ 斉田晴子二段 めん類 藤森奈津子二段 お寿司、甘い物 山田久美二段 エビ 植村真理二段 焼き肉、ケーキ 高群佐知子初段 パスタ 鹿野圭生初段 茶碗蒸し 船戸陽子初段 アイスクリーム 横山澄恵初段 お好み焼き 宇治正子初段 野菜、果物 神田真由美初段 おすし・肉類・えぼだいの干物・ごはん・おみそ汁・納豆 古川彩子1級 ミルフィーユ 高橋和1級 おすし 林まゆみ1級 ウニ、さんしょう 本田小百合1級 甘い物、果物、etc… 大庭美夏2級 めん類、おすし 久津知子2級 さくらんぼ、お寿司 矢内理絵子2級 くだもの ---将棋ファン読本2 タイトル戦 79年度 第5期棋王戦第一局(仙台ホテル)2.16 ●米長棋王○中原名人 第5期棋王戦第二局(広島市・三瀧荘)2.26 ○米長●中原 第5期棋王戦第三局(新潟市・室長)3.7 ●米長○中原 第5期棋王戦第四局(東京・将棋会館)3.21 夕食 ●米長 焼き魚定食とイカ刺し ○中原 80年度 第21期王位戦第一局(湯の川温泉・小鶴)7.2425 ●米長王位○中原名人 第21期王位戦第二局(湯の山温泉・寿亭)8.56 ●米長○中原 第21期王位戦第三局(福岡・山の上ホテル)8.1920 二日目 夕食 ●米長 二千五百円の一番安いステーキ ○中原 サラダとビーフカレー 記録係の壇初段 スープと一番高いサーロインステーキ(四千七百円) 第21期王位戦第四局(有馬温泉・陵楓閣)8.2829 ●米長○中原 第19期十段戦第一局(千駄ヶ谷・玉荘)11.67 ●中原十段○加藤九段 第19期十段戦第二局(鶴巻温泉・陣屋)11.1819 初日 午後おやつ ○中原●加藤ともにケーキ ※この日立会の花村九段が誕生日で、陣屋の若奥さんが用意した誕生日ケーキを対局者や控室で一緒に食べた 第19期十段戦第三局(強羅・石葉亭)11.2728 二日目昼食 ●中原 天ぷらそば ○加藤 うな丼 夕食 加藤 うな重 第19期十段戦第四局(川治温泉・一柳閣本館)12.45 ●中原○加藤 第19期十段戦第五局(熱海・美晴館)12.1718 一日目 昼食 ●中原○加藤ともにうな重 二日目 昼食 中原、加藤とこにうな重 --- 対局再開前、昼食の注文を聞いておくのが習わし。先に対局室に入っていた中原は「なべ焼きうどん」という注文だったが、「加藤さんはうなぎかな」と一人ごちだ。 "向こうがうなぎなら、こっちもうなぎだ、負けちゃいられない"という意が汲みとれたのだが、果して、おくれて入って来た加藤、ためらわず「私はうなぎ」というのを聞いた中原、「私もそれに訂正してください」といった。 この少し前、広津、大内両八段らと雑談で「前に週刊誌に一週間の献立を出して診断してもらったら、このままだと三十歳代で糖尿になるといわれた。食べ物は注意しなければ」 などと語っていた中原。舌の根も乾かぬうちの訂正だけに、おかしかった。 ---将棋世界昭和56年2月号 十段戦の二日目昼食注文は、朝受ける模様。 81年度 第20期十段戦第一局(千駄ヶ谷・玉荘)10.2728 ●加藤十段○米長棋王 第20期十段戦第二局(鶴巻温泉・陣屋)11.56 ○加藤●米長 第20期十段戦第三局(熱海・美晴館)11.1718 初日昼食 ●加藤 うな重 ○米長 なべやきうどん 二日目昼食 加藤 うな重 米長 レバニラいためとカレーライスの小盛り 第20期十段戦第四局(金沢ニューグランドホテル)11.2627 ○加藤●米長 第20期十段戦第五局(強羅・石葉亭)12.910 ○加藤●米長 第20期十段戦第六局(東京・将棋会館)12.2122 ○加藤●米長 第31期王将戦第一局(湯河原温泉・清光園)1.1819 ●大山王将○中原名人 第31期王将戦第二局(蒲郡・銀波荘)1.2829 ○大山●中原 第31期王将戦第三局(長崎市大浦・長崎ビューホテル)2.89 ●大山○中原 第31期王将戦第四局(高石市・ホテル新東洋)2.1920 ●大山○中原 第31期王将戦第五局(大宮市・東山)3.45 ○大山●中原 第31期王将戦第六局(仙石原・花月園)3.1819 ※千日手局のため勝敗不記載 初日昼食 大山、中原ともにカレーライス 第31期王将戦第六局(東京・将棋会館)3.3031 ○大山●中原 第31期王将戦第七局(東京・ホテルニューオータニ)4.78 ○大山●中原 82年度 第40期名人戦第三局 初日 午後おやつ 加藤カマンベールチーズ --- 普通は3時のおやつを、こちらスタッフか接待係の女性がするのだが、今日は、なぜか立会いの花村九段。 加藤が「昨日のカマンベールチーズおいしかったからたくさんください。それにフルーツ」と注文。 それをメモして、いそいそと(?)女性のいる控室に出向く。 中原がクスクス笑いながら「控室に行きたいんじゃないですか」と茶化す。 ---将棋世界昭和57年7月号 名人戦第三局観戦記より ※お茶目な花村九段の図 第40期名人戦第六局 初日 昼食 加藤 ニューオータニ内「なだ万」にて天ぷら定食 午後のおやつ 加藤 カマンベール・チーズにトマトジュース、フルーツ 夕食 中原 ニューオータニ内「清泉亭」にてバーベキュー 二日目 午後おやつ 中原 チーズケーキ、紅茶、パパイヤ 加藤 なし(未記載ではなく、なし) --- 三時ごろにはおやつの注文をとる。これまで加藤のおやつはカマンベール・チーズにトマトジュース、フルーツが"定跡化"していた。 昨日も同じものをとっている。そのピンさんが―。「私はいりません」と言った。 普通の人なら何でもないが、これは"ビッグ・ニュース"である。今シリーズもちろん初めてだ。 控室の話題は他愛もないもので、検討の他は、こんなことがニュースになる。 「どうしたのかな、ピンさん」「ヤル気満々じゃないのかな」エトセトラ ちなみに中原はチーズケーキ、紅茶になぜか、パパイヤ ---将棋世界昭和57年8月号 第40期名人戦第六局 加古記者観戦記 第40期名人戦第八局 初日 夕食 加藤 ヒレステーキ(ウェルダン)にビワにスイカ 第40期名人戦第十局 --- 加藤十段はお茶も断った。数日前「おやつ類は一切必要ありません」と電話をもらったので、そのつもりでいたが、お茶もいらないとは。 ---将棋世界昭和57年10月号 終局後 --- ―今回の名人戦で少し変ったことといえば、加藤さんいままでみたいに食べなくなったんじゃないですか。(笑) 加藤 今まであまり食物のことばかり書かれたんでちょっと控えたんですよ(笑)もちろんそれほど深い意味ないですよ。 ---将棋世界昭和57年10月号 食事関連の記事に気になったというよりも、この名人戦は朝日加藤が毎日名人戦に挑むという形で週刊誌のネタになっており、それに神経質になったようだ。この名人戦の後はいつもの加藤に戻る。 第23期王位戦第一局(天竜峡・竜峡亭)7.2223 ●中原王位○内藤九段 第23期王位戦第二局(有馬温泉・中の坊瑞苑)8.56 ○中原●内藤 日にち不明 昼食 中原 うどん二杯 第23期王位戦第三局(帯広市・笹井ホテル)8.1819 初日昼食 ○中原 ショーユラーメン二杯 ●内藤 味噌ラーメン二杯 ※お互い交換しあって一杯ずつ食べる --- 意外に対局室のムードは明るい。昼食の注文にも、内藤が「中原さんは前(第二局)にうどん二つ取ったね」と笑いかけると、中原は「じゃあ、こんどはラーメンにしますか。内藤さんは二つ食べるでしょ」とやり返す。 そして結局、中原はショーユラーメン内藤は味噌ラーメンを二杯ずつ注文したが、いざ食べるときになって、交換し合って、それぞれ一杯ずつ食べていた。 "呉越同食"―設営するわたしたちは、こんな仲の良さは大歓迎だ。 ところが、中原はわたしの食べている塩ラーメンをわざわざ見にきて、なにをいったか。―「これもおいしそうだ!」 ---将棋世界昭和57年10月号 第23期王位戦第四局(福岡・山の上ホテル) ●中原○内藤 第23期王位戦第五局(木更津市・八宝苑)9.910 ●中原○内藤 第23期王位戦第六局(東京・将棋会館)9.2021 初日 昼食 ●中原○内藤ともにカツ重 夕食 天ぷら定食 二日目 昼食 中原内藤ともにチャーシュメンにアゲシューマイ 夕食 中原内藤ともにウナ重 --- 昼食の注文を聞くために対局室に入ると、内藤は即座に「カツ重」。 すると中原も笑いながら「私も"カツ"といきますか」。この二人、仲がいいのか。いつも注文は同じものだ。 (中略) 夕食は「天ぷら定食」。それを見た中原「えっ、これだけなの」と聞いて、おかしなことをいった 「対局者だけでも、もっとたべさせてくれないかなあ!」これには一同吹き出した。 (中略) 昼食の注文に、内藤は「チャーシューメンにオムレツや」。それを聞いた中原「わたしはチャーシューメンにアゲシューマイ」。 また内藤「わたしも、オムレツはやめてアゲシューマイにしとこ」。―いつも同じになってしまうのである。 (中略) 夕食時、二人はまたいっしょにウナ重を食べた。 ---将棋世界昭和57年11月号 能智記者観戦記より 第21期十段戦第一局(千駄ヶ谷・玉荘)10.2728 初日昼食 ●加藤十段 うな重 ○中原前名人カツ定食 二日目昼食 加藤、中原ともにうな重 第21期十段戦第二局(熱海・美晴館)11.1213 ○加藤●中原 第21期十段戦第三局(京都・センチュリーホテル)11.2526 初日夕食 ●加藤○中原ともに洋食のフルコース 第21期十段戦第四局(強羅温泉・石葉亭)12.23 ○加藤●中原 第21期十段戦第五局(鶴巻温泉・陣屋)12.1314 ●加藤○中原 第21期十段戦第六局(東京・将棋会館「)12.2021 ●加藤○中原 第41期棋聖戦第一局(熱海市・石亭)12.17 夕食 ●森棋聖 かつどん ○中原十段 「軽いものを…」(※詳細不明) 第41期棋聖戦第二局(東京・福田家)12.25 ○森●中原 第41期棋聖戦第三局(蒲郡・銀波荘)1.11 夕食 ●森 かつ丼 ○中原 第41期棋聖戦第四局(箱根・ホテル花月園)1.21 ●森○中原 --- 夕食前に将棋が終わっているので、注文しておいた食事がテーブルに運ばれた。全員がうな重で、中原だけが洋食であった。 中原の前に置かれたコロッケをみて森が「おいしそうだな」といった。そして「二個は食べれないでしょう」というと、中原はあわてぎみに「いや、食べる、食べる」とあわててフォークを手にした。 いろんなことが想像できて、ちょっと面白い寸景ではありませんか―。 ---将棋世界昭和58年3月号 第32期王将戦第一局(箱根・石葉亭)1.1819 ○大山王将●米長棋王 第32期王将戦第二局(別府温泉・ホテル白菊)1.2627 ●大山○米長 第32期王将戦第三局(三重県・グランドホテル向陽)2.12 二日目 夕食後の飲み物注文 ●大山 なし ○米長 アメリカンコーヒー 第32期王将戦第四局(大阪・ホテル新東洋)2.1718 ●大山○米長 第32期王将戦第五局(横浜・プリンスホテル)3.34 ●大山○米長 第8期棋王戦第一局(広島市・三滝荘)2.9 ○米長棋王●大山王将 --- 夕食に注文したものは全然ノドを通らず、「食べた(飲んだ)のは牛乳二杯だけ」(米長) ---将棋世界昭和58年4月号 第8期棋王戦第二局(鹿児島市・城山観光ホテル)2.22 ○米長●大山 第8期棋王戦第三局(新潟市・室長)3.11 ○米長●大山 83年度 第41期名人戦第一局 初日 夕食 加藤 和食店で天ぷら 谷川 ホテル内で中華料理 二日目 午前おやつ 加藤 トマトジュース 谷川 オレンジジュース 第41期名人戦第三局 二日目 昼食 加藤 天ぷら定食、エビとキスを多くして。それからフルーツ 第41期名人戦第四局 初日 夕食 加藤 25階のスカイレストランで「ヒレカツ定食とフルーツ」 二日目 昼食 加藤 ヒレカツ定食(前日夕食と同じと盤側記で加古記者の記述あり) 谷川 日本ソバ 第41期名人戦第六局 初日 昼食 加藤 幕の内弁当とフルーツ 午後のおやつ 加藤 りんご 夕食 加藤 ヒレカツ定食にフルーツ 二日目 夕食 加藤 スパゲッティとスープ 谷川 茶そば --- 王将戦、名人戦で、ずい分、加藤とつき合ってきた。加藤の対局には健啖な食欲がつきまとう。食事にもおやつにも。 しかし、今日はそれほどでもない。「リンゴだけでいいです」。 ホテル側はボリュームたっぷりのカマンベール・チーズやケーキを用意していたから、やや拍子ぬけのテイ。 (中略) 相変わらず食事を自室でとる加藤。今日のメニューは「ヒレカツ定食にフルーツ」。熊本での対局以来続いている夕食メニューである。 (中略) 夕食にスパゲッティとスープ、谷川は茶そばを注文した。この食事の味が一気に変わる局面が、この直後に出た。 谷川が"目を閉じて"指した5五歩に加藤が同金と応じてからだ。何が何でも6八とと引くべきだった。 5四歩なら5八と、同金、2六飛、2七歩、6六飛、同角、同角が詰めろを見ている。 局後、加藤が絞り出すように言った。「6八とでした。あそこ、一分ぐらいしか考えていなかったでしょ。間違えました。」 8四飛と打たれてからとった夕食の味は、明暗そのものだったに違いない。係の女性があとで言うには、「加藤先生はスープだけ。それも半分しか召し上がっていらしただけ」。 一方の谷川はきれいに平らげていた。単にそばというなかれ。二人前以上の大盛で、同じ量のそばを出された私達スタッフ、十五人の内でも、全部食べきったのは二人だけだったのだから。 ---将棋世界58年8月号 加古記者観戦記 ※二日目夕食の勝者と敗者の描写は、将棋史において屈指の食事おやつ観戦記 第42期棋聖戦第一局(千葉・八宝苑)6.8 昼食 ○中原棋聖 茶そばにてんぷら付き ●森安八段 天重にミソ汁 ※関係者揃って茶そばの昼食だったが、森安は「そばは苦が手」という事で変更。  森安は食べ物に好き嫌いがないと以前言っていて、普段はそばも食べているので、この時は「茶そば」に食わず嫌いをしたものと思われる 第42期棋聖戦第二局(愛知・銀波荘)6.24 ○中原●森安 第42期棋聖戦第三局(新潟・高島屋)7.5 昼食 ●中原○森安ともに名物のうどん ※稲庭うどんだとおもわれる 第42期棋聖戦第四局(有馬温泉・陵楓閣)7.19 昼食 ●中原○森安ともに肉うどんときざみうどん --- 昼食のメニューを聞いた。 中原「関西は、うどんがおいしいですから肉うどんと、きざみうどんにします」 森安は「二つは多すぎるし…。いや、私も肉うどんと、きざみうどんにしましょう」と一瞬堅い表情をみせた。 (中略) 中原が肉うどんだけの注文だったら、森安は穴熊にしなかったかもしれない。 うどん二つで持久戦辞さず、が森安の闘志を燃え上がらせ"負けるものか"の相穴熊になった。ちょっと考え過ぎかな。 (中略) さて、問題のうどんである。中原は二つを食べたが、森安は「ちょっと多かった」と少し残した。 (中略) 中原がミネラルウォーターを注文。冷えてないからと氷が運ばれてくると、中原は氷はいりませんと言って 「人間が生ぬるいから冷えてないほうがいい」と冗談を言いながら二ヤリとする。 ---将棋世界昭和58年9月号 ※対局相手の注文に相乗りするのが森安流だが、今回は指しすぎだった模様。 第42期棋聖戦第五局(熱海・石亭)8.4 昼食 ●中原○森安ともにうなぎ 第22期十段戦第一局(虎ノ門・福田家)10.2728 ●中原十段○桐山八段 第22期十段戦第二局(強羅温泉・石葉亭)11.89 ○中原●桐山 第22期十段戦第三局(高石市・羽衣荘)11.1617 ●中原○桐山 第22期十段戦第四局(鶴巻温泉・陣屋)11.2930 ○中原●桐山 第22期十段戦第五局(京都センチュリーホテル)12.89 前夜祭 京風の懐石料理 飲み物は○中原、日本酒一合●桐山、ミネラルウォーター 一日目 朝食 中原 自室で洋風の朝定食 桐山 食堂で和定食 昼食 桐山 肉うどんの大盛り 夕食 フランス料理のコース 二日目 朝食 中原 自室で洋風の朝定食 桐山 食堂で和定食 ※前日と同じ 昼食 中原 野菜多めの天ぷら定食 桐山 肉うどんの大盛り 夕食 中原 松花堂弁当 桐山 小エビ入りカレーライス ※注文はしたものの、午後三時七分に対局は終了した 第22期十段戦第六局(東京・将棋会館)12.2021 ○中原●桐山 第43期棋聖戦第一局(愛知・銀波荘)12.13 昼食 ●森安棋聖○米長王将ともにそば 第43期棋聖戦第二局(沼津・八宏園)12.27 ○森安●米長 第43期棋聖戦第三局(有馬温泉・陵楓閣)1.13 ●森安○米長 第43期棋聖戦第四局(箱根湯本・天成園)1.23 昼食 ●森安 トースト二枚にミルクと果物 ○米長 天ぷらそば 第33期王将戦第一局(山口県・大観荘)1.2627 ○米長王将●森八段 第33期王将戦第二局(広島県沼隈町・進藤会館)1.2627 ○米長●森 第33期王将戦第三局(愛知・銀波荘)2.89 初日 昼食 ●米長 天ざる ○森 タマゴとじうどん 第33期王将戦第四局(大阪・新東洋)2.2122 ○米長●森 3.56第33期王将戦第五局(箱根・石葉亭) 二日目 夕食 ○米長 不明 ●森 うな重 ※米長王将は対局再開後ミルクセーキを飲む 第9期棋王戦第一局(京都・都ホテル)2.17 ○米長棋王●森安八段共にホテル内湯どうふ、刺身、しめじ御飯などの京料理。食後にコーヒー。 第9期棋王戦第二局(広島市・三滝荘)2.29 ●米長○森安 3.21 第9期棋王戦第三局(新潟・室長) 昼食 ○米長、●森安共にそば 3.21 第9期棋王戦第四局(東京・将棋会館) 夕食 ○米長 ホットミルク二杯と天ぷらそば ※注文はホットミルク二杯のみだったが、森安の天ぷらそばを見て追加注文 ●森安 天ぷらそば ※森安八段は控え室で食事をしていたが、そばを残して自室に戻った 84年度 第42期名人戦第一局(川崎市民プラザ)4.1112 二日目 昼食 ○谷川名人、●森安八段共になべやきうどん 夕食 谷川、森安共にステーキ重 第42期名人戦第二局(宇部全日空ホテル)4.2627 初日 昼食 ○谷川 幕の内弁当 ●森安 天ぷら定食 第42期名人戦第三局(三重・グランドホテル向陽)5.1011 二日目 午前中おやつ ○谷川 ジュース ●森安 ホット ※ジュースとホットの詳細不明も、定跡ならばオレンジジュースとホットコーヒー。 第42期名人戦第四局(京都・嵐亭)5.2223 初日 午前中おやつ ●谷川 京の和風菓子とコーヒー ○森安 不明 昼食 谷川、森安共に嵐亭弁当 二日目 昼食 谷川、森安共に天ざる ※「ただし谷川の分だけは例によってエビぬき」との注釈あり 夕食 谷川、森安共になべやきうどん 第42期名人戦第五局(長野県・ホテル犀北館)6.45 二日目夕食 ○谷川 幕の内弁当 ●森安 雑炊にカバヤキ少々 第44期棋聖戦五番勝負第一局(グランドホテル浜松)6.18 ○米長棋聖●谷川名人 第44期棋聖戦五番勝負第二局(新潟・高島屋)6.29 昼食 ○米長、●谷川ともにゴマだれですするウドン ※ゴマだれですするウドンとは、高島屋での他の例からすると稲庭うどんと思われる 第44期棋聖戦五番勝負第三局(愛知・銀波荘)7.13 ○米長●谷川 第25期王位戦第一局 加藤 初日二日目ともに昼食は焼肉定食 ※夜9時過ぎ加藤九段はチョコレートをバリバリ食べる 第25期王位戦第三局 ※夕食休憩後加藤九段は大きなチョコレートをパクパク食べる 第25期王位戦第五局 おやつ 高橋王位 カルピス1本 ※いつのおやつか不明 第25期王位戦第六局 初日 午前中おやつ 高橋王位 カルピス1本 加藤九段 ホットミルク二杯にトマトジュース二杯 二日目 昼食 高橋王位 不明 加藤九段 うどんとそば ※加藤にしては軽いとのコメントあり 夕食 --- 「えーっ、ヒレステーキにスープにパンにスイカにイチゴ」―待ってました!驚きゃしない。ちゃんとその用意は前日からしてあった。 対する高橋はくぼんだ目を少し上げて「モモとナシだけでけっこうです」。 ---(将マ昭和59年11月号) 第32期王座戦第一局(東京・福田家)9.6 昼食 ●中原王座 天丼と赤だし ○森安八段 天ザル 夜食 中原王座がこの日三杯目となるホットミルクを注文 第32期王座戦第二局(秋田・稲住温泉)9.18 ●中原○森安 第32期王座戦第三局(有馬・中の坊瑞苑)9.25 ○中原●森安 第32期王座戦第四局(東京・将棋会館)10.9 昼食 ○中原王座、●森安八段ともに上ウナギとキモ吸 --- 午前十時過ぎ、昼食の注文を危機に行くと中原王座が考えていた。思考の邪魔になるのはつらいが、いつまで待ってもいられないので思い切って「昼食はどうしますか?」と声をかける。 「○○○屋さんの二千円の上ウナギとキモ吸にして下さい」。わざわざ値段まで言ってくれる。これを聞いて森安八段も思わずニヤリ、「私も一緒にして下さい。」と同調。 すると中原王座が「ここのウナギは、なかなかですよ」と声をかけ、一瞬だが対局室の空気がなごんだ。 ---将棋マガジン昭和59年12月号 ※この年の3月に加藤一二三が昼食に二千円のうな重を頼んでいる。加藤の昼食はふじもとのうな重竹が定跡。 よってこの時の昼食はふじもとのうな重竹とキモ吸だと思われる。 第10期棋王戦第一局(仙台ホテル)2.16 昼食 ○米長棋王 カレーライス ●桐山九段 カレーライス  (注・別々のレストランで食事をしたが、食したのは共にカレーライス) 夕食 米長 チーズ、いちご、ミルク 桐山 不明 第10期棋王戦第二局 ●米長○桐山 第10期棋王戦第三局(新潟市・割烹万代)3.8 ●米長○桐山 第10期棋王戦第四局(東京・将棋会館)3.22 昼食 ●米長 チャーシューメン ○桐山 肉うどんとキツネうどん --- 桐山が肉うどんとキツネうどんに挑戦しているのを見た米長は「二つ食べなきゃ体力負けするかな。僕もうどんを食べたくなった」と言ったが、チャーシューメンを半分残す。 食欲がないのは疲れている証拠か。 ---将棋世界昭和60年5月号 85年度 第43期名人戦第一局(松島センチュリーホテル)4.34 ●谷川名人○中原王将 第43期名人戦第二局(小倉・松柏園ホテル)4.1112 対局前日 昼食 ●谷川 ビーフシチュー定食二千円(新神戸〜小倉間の新幹線ひかり号食堂車で) ○中原 ざるそば(博多駅地下街 そば屋文六) 夜食 谷川 おにぎり二個 初日 朝食 谷川 洋食 中原 和食 昼食 谷川中原共に肉うどん 二日目 昼食 谷川 ざるそば 中原 洋食 対局翌日 昼食 中原 ヒレカツ、ライス、みそ汁(福岡空港のレストラン) 第43期名人戦第三局(有馬温泉・中の坊瑞苑)4.2425 初日 昼食 ○中原 肉うどん ●谷川 幕の内弁当 二日目 昼食 中原 幕の内弁当 谷川 肉うどん ※初日と逆の注文 第43期名人戦第三局(有馬温泉・中の坊瑞苑)4.2425 ●谷川○中原 第43期名人戦第四局(蒲郡市・銀波荘)5.89 ○谷川●中原 第43期名人戦第五局(古牧温泉・古牧第二グランドホテル)5.2223 ○谷川●中原 第43期名人戦第六局(琵琶湖ホテル)6.34 ●谷川○中原 第24期十段戦第一局(東京・福田家)10.2425 初日 昼 ●米長十段 うなぎの白焼きとご飯、赤だし ○中原名人 天ざる 第24期十段戦第二局(甲府市・談露館)11.67 ○米長●中原 第24期十段戦第三局(天童市・滝の湯ホテル)11.1415 ○米長●中原 第24期十段戦第四局(鶴巻温泉・陣屋)11.2627 ●米長○中原 第24期十段戦第五局(愛知県鳳来町・雲竜荘)12.56 ○米長●中原 第24期十段戦第六局(芝・東京グランドホテル)12.21920 ●米長○中原 第24期十段戦第七局(東京・将棋会館)1.78 ○米長●中原 86年度 第44期名人戦第一局(グランドホテル浜松)4.1011 初日 昼食 ○中原名人、●大山十五世名人ともにうな重とフルーツ 午後のおやつ 大山 ホットミルクにケーキ ※「どんどん持ってきて」と大山 夕食 中原大山共に和食 二日目 午後のおやつ 中原 ホットミルク 第44期名人戦第二局(蒲郡・銀波荘)4.2425 ○中原●大山 第44期名人戦第三局(飯塚市・鴻の池松柏園ホテル)5.78 ●中原○大山 第44期名人戦第四局(岡山観光ホテル)5.2021 ○中原●大山 第44期名人戦第五局(川崎市民プラザ)6.23 ○中原●大山 第48期棋聖戦第一局6.18 昼 ●米長棋聖 天ざる ○桐山九段 不明 第48期棋聖戦第二局(奈良・ホテル大和山荘)7.1 ●米長○桐山 第48期棋聖戦第三局(岩室温泉・高島屋)7.11 ○米長●桐山 第48期棋聖戦第四局(伊豆長岡・石亭)7.25 ●米長○桐山 第27期王位戦第一局(有馬温泉・中の坊瑞苑)7.1617 ○高橋王位●米長十段 ※初日夕食後風呂から上がった米長は、超大盛のカキ氷を平らげる 第27期王位戦第二局(苫小牧市・ホテルニュー王子)7.3031 ○高橋●米長 第27期王位戦第三局(ホテルセントラーザ博多)8.1112 初日 昼 ○高橋 ざるそば定食とかやくご飯 ●米長 焼きそば おやつ 高橋 アイスコーヒー 米長 フルーツとアイスクリーム 二日目 おやつ 高橋 アイスコーヒー 第27期王位戦第四局(天竜峡温泉・龍峡亭)8.2021 ○高橋●米長 第25期十段戦第一局(東京・福田家)10.2223 初日 昼 ●米長十段 肉マンと餡マン一つずつとスープ ○福崎七段 天ぷらうどん ※米長は餡マンの方を残した 第25期十段戦第二局(岐阜・長良川ホテル)11.45 ●米長○福崎 第25期十段戦第三局(札幌グランドホテル)11.1819 ○米長●福崎 第25期十段戦第四局(京都市・八千代)11.2728 ○米長●福崎 第25期十段戦第五局(天童・滝の湯ホテル)12.910 ●米長○福崎 第25期十段戦第六局(大阪・東洋ホテル)12.1819 ●米長○福崎 89年度 第30期王位戦第一局(長浜ロイヤルホテル)7.1314 ●森王位○谷川名人 第30期王位戦第二局(有馬温泉・中の坊瑞苑)7.2728 ○森●谷川 第30期王位戦第三局(釧路市・六園荘)8.89 ●森○谷川 第30期王位戦第四局(セントラーザ博多)8.1617 初日 昼食 ●森 とろろそば ○谷川ステーキランチ 第30期王位戦第五局(徳島市・パークランドホテル)8.2829 ●森○谷川 98年度 第46期王座戦第一局 羽生王座 谷川竜王 第46期王座戦第二局(新潟・高島屋)9.21 ●羽生○谷川 第46期王座戦第三局(白浜町・コガノイベイホテル)9.30 ○羽生●谷川 第46期王座戦第四局(函館・湯の川プリンスホテル渚亭)10.7 夕食 ○羽生 松花堂弁当 ●谷川 天ざるのエビ天抜き 第46期王座戦第五局(東京都・ロイヤルパークホテル)10.23 ○羽生●谷川 その他食事分 81年度 名挑リーグ(東京・将棋会館)2.10 ●加藤十段○森安八段 --- 午後のおやつに、おかきと、かしわもちが出た。さっと加藤の手が伸びて、かしわもちをパクリ。 タイトル戦でのチョコレートがすっかり有名になってしまったが、加藤の甘味党は相当なものである。 (中略) 夕食休憩に二人は別々に将棋会館を出た。ところが、近くのうなぎ屋でばったり同席。 かつてピンさんの"定食"は天ぷらだったが、最近はうなぎに代わったらしい。しかし、まァ健啖家ではある。 ---将棋世界昭和57年4月号 ※十段を獲った時期にはミスターウナ丼と呼ばれている事を考えると、食事をうなぎに切り替えてから名人十段を獲得したことになる。  つまり油の乗り切ったひふみん全盛期の油分はうなぎ由来の模様 83年度 第5期女流王将戦第一局(北海道・北海道新聞社)4.3 ●林葉王将、○中井女流二段ともに弁当 ※食事中テレビカメラが入った影響下二人とも半分以上残す 第5期女流王将戦第二局(福岡市・西鉄グランドホテル)4.20 ○林葉●中井 第5期女流王将戦第三局(東京・将棋会館)5.30 昼食 ○林葉 たぬきそば ●中井 クリームソーダにトースト ※共に歩 第6期女流王将戦本戦リーグ2.29 昼食 ○中井二段 カツ重 ●山田初段 コーヒー ※共に歩 第42期名挑リーグ6.3 夕食 ○淡路八段 ●勝浦八段 うな丼(歩) 第42期名挑リーグ2.14 夕食 ○米長王将 弁当 ●桐山八段 ※朝に明子夫人が将棋会館に届けたもの 3.13第42期名挑リーグ最終日 東京 昼食 ●加藤前名人 二千円のうな重、赤だし付 ○森安八段 他不明 関西 昼食 ○中原十段 肉うどんときざみうどん ●内藤九段 このは丼とかやくとじうどん ○桐山八段 おろしそば ●青野八段 天ぷらうどん おやつ 桐山八段 コーヒーとチーズケーキ 青野八段 ちり紙 ※青野八段は風邪のため。 --- カゼひきの青野の注文はちょっと予想が当たるまい。「ちり紙をお願いします」である。 「青野先生はヤギだったんですか?」と言ったのは注文を受けた谷川勝敏初段。 ---(将マ昭和59年五月号) 84年度 第六期女流王将戦第一局(札幌・全日空ホテル)5.8 昼食 ○林葉王将、●長沢二段共にポークカレー ※長沢二段は「林葉さんと同じもの」と注文 第六期女流王将戦第二局(福岡・西鉄グランドホテル)5.28 午前中おやつ昼食 ○林葉 オロナミンC ●長沢 オレンジジュース ※昼食前投了のため昼食なし 第25期王位戦挑戦者決定戦(東京将棋会館)7.4 ○加藤九段 昼夜ともにうな重 ●中原十段 参考文献 将棋世界 80年1〜3,5,6,8,10〜12月号 81年1〜8,10〜12月号 82年1月〜12月号 83年1月〜4,6〜12月号 84年1月〜12月号 85年1月〜12月号 86年1月〜12月号 87年1月〜5月号 89年10〜12月号 90年1〜2月号 98年12月号 99年1月号 将棋マガジン 83年4月〜12月号 84年1月〜12月号 85年11月号 86年11月号 名人一直線 著・谷川浩司 竢o版社 将棋ファン読本2 週間将棋編